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世界平和を
大樹
すばらしき人生14

早いもので一月は、あっという間に過ぎてしまいました。ほんの瞬きをした瞬間ほどの速さでございます。年々、時の過ぎ行く速さが増しているように感じられます。


 平成二十六年の三が日は天候に恵まれ、暖かいお正月でございました。皆様におかれましては、お参りを頂き誠に有難うございました。私は、元旦に皆様のご多幸と、ご健康をお祈り致しました。そして、この穏やかな一日を振り返り、今年一年は必ず良い年になると実感を持ちました。


 ご存知のように今年の干支は午でございます。法公先生も午年生まれであります。今年、生誕八十四年でございます。諺で「荒馬の轡(くつわ)はまえから」といいます。今年、皆様に様々なことが起こったとしても、荒馬の如く、困難な問題にぶつかった時は、真正面から堂々とぶつかるのが良いと思っております。また、「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」という諺もあります。何事も経験してみなくては本当のところはわからないのだから、やりもしないで批判したり評価したりするべきではないということであります。また、「老いたる馬は、道を忘れず」経験豊かな人は、判断が適切であることのたとえであります。皆様がどのような馬に乗られるかは自分次第であります。


 さて、人生とは、人間の顔が違うように、人それぞれの人生があります。私の人生は、まだ道半ばでありますが、仕事の面で考えますと、失敗から学んだことが沢山あります。以前にも記しましたが、社会人二年目に年間一億二千万円の売り上げを落とすという失態をしてしまいました。とてもつらい日々が三年程続きました。入社三年目に会社を辞めようと考えた時期もありました。その時、私はこの様に考えておりました。なんて体力の無い会社に入ってしまったのか?なんて厳しい病院を担当になったのだろうか?なんてひどい上司なのだろうか?何にもフォローしてくれない無責任な上司だと思っておりました。その上司は半年後に左遷となり、関連子会社の勤務となりました。この時、まさに私は、自分のことは棚に上げ「全て他人のせい」にしておりました。いわゆる責任転嫁をしていた訳であります。このままではいけないと自覚し、改善をしなくては、社会人から落ちこぼれてしまうという恐怖心が生まれました。そして、悩んで、悩んで、悩んでいたのですが、悩んでもしょうがないと、何時しか考え「割り切る」ことができました。会社に迷惑をかけたことは申し訳ないと思うのですが、貴重な体験をさせて頂いたことに感謝を致しました。


 そして、「人に有って、自分に無いもの」を徹底的に考えて、考えて、考え抜いて、自分に足りない部分をノーマル(標準)に戻し、過去のことは全て捨て、未来のことだけ考えるようになったのであります。考え方のスイッチをネガティブ(後向き)からポジティブ(前向き)にしなくてはなりません。そして、心は常に平常心であることを心掛け、常にニュートラルでないと駄目なことにも気づきました。自分のペースで仕事をするのではなく、人のペースに合わせて仕事をすることが大事であります。人から好かれるのも同じことだと思います。我の強い人は嫌われます。しかし、自分の意見は持ってないと社会に飲み込まれてしまいます。ある程度、協調性がないと社会では使い物になりません。職人の方は、一般的には頑固、一途、寡黙、個性、自信家である人が多いようであります。しかし、サラリーマンは組織の中で働きます。人とのコミュニケーションや協調性が一番重要となります。ただ、発想力、個性、進取の精神など「人に秀でる何か」がないと成功には到達できません。


 失敗を恐れずに大いに失敗し、そこから学ぶことこそ貴重な財産であるように思います。私はこのようにいきなり新入社員で先制パンチを受けました。しかし、人が経験しようと思っても、なかなかできない貴重な失敗を体験できました。誠に有難いことと思っております。


 平成11年に四国の責任者で静岡より赴任をしました。そして、住居は香川県高松市の屋島にほど近いマンションに住むことにしました。あの源平合戦の戦場となった場所でございます。とにかく香川は緑も多く空気もきれいで、大自然が豊富で環境抜群でした。そして、日本に誇る雄大な瀬戸大橋もございます。日本人は偉いと感心しました。あれだけ大きな橋を造ってしまうからであります。香川県人は陽気で、お人好しで、面倒見がよく性格も良い人が多いと感じました。ただ、のんきな性格は四国四県みな同じであります。


 ご存知のように香川県は日本一狭い都道府県であります。そして、年間雨量も少ない方であったと記憶しております。秋の台風シーズンでは香川県を通る台風は殆んどありません。高知県は全く逆で、雨量も多く台風の影響も多く受けます。そんな土地柄であり比較的平坦な街並みなので、通勤、通学では自転車を利用する人が多いようであります。一番最初に感じたことは、車よりも、やたら自転車が多いことに驚かされました。


 香川と言えば「うどん」が有名であります。特に高松市内にはうどん店が数限りなくあります。しかも殆んどセルフのお店ばかりであります。「安い・早い・美味い」と三拍子揃っております。朝、喫茶店のモーニングセットにコーヒー、ゆで玉子、ミニうどんが定番であります。そして、お昼はセルフのうどん店もお客さんで溢れております。そんなことで飲み会とか懇親会の二次会には、うどんで締めるという文化があります。しかし、うどんは高インスリン食品の代表格ですから食べ過ぎには注意なさった方が良いと思います。


 私が赴任をした四年の間に家族全員で四国八十八霊場巡りを致しました。一番札所の霊場が、徳島県(阿波二十三霊場)霊山寺を皮切りに徳島県より高知県(土佐十六霊場)を経て愛媛県(伊予二十六霊場)を巡り、最後の八十八番札所の霊場が香川県(讃岐二十三霊場)の大窪寺でございます。足かけ二年は時間を費やしたと思います。何より八十八霊場をお参りできたことが良かったと思っております。しかも、家族全員での巡礼が実現できたことに感謝しております。家族四人分の納経帳も出来上がり、苦労の甲斐があったと思っております。

 昨年九月に新宗連の総会が香川県琴平町で開催されました。表紙の写真は総会終了後に七十五番札所霊場の善通寺へ表敬参拝の際、撮りました。弘法大師様がご生誕をされた有名なお寺でございます。久しぶりに訪れることができ感激しました。


 四国の思い出に徳島の阿波踊りに参加したことが頭を過りました。医療関係者で新たに連(れん)を作られたので、そこに参加をさせて頂きました。静岡県糖尿病協会の幹部の方からのお誘いで、兵庫県の病院スタッフと千葉県の方とで「糖尿病になら連(れん)」なる連を作り、一緒に阿波踊りを体験させて頂きました。踊る爽快感はやってみないと解らないものであります。前の製薬会社では徳島で営業する人(MR)は、ある病院の薬剤部が中心となり、阿波踊りの連を作っております。その連に参加しないと仕事がスムーズに行きませんので、殆んどの製薬メーカーは、お手伝いをさせて頂いておりました。連名は「薬人連(やっとれん)」であります。しかも、八月の本番に向け、予行演習もありましたので、MRの方、本当にお疲れさまでございました。


 四国は四県で面積も広くアクセスがあまり良くありませんでした。そんな土地柄なので仕事面で考えますと、組織攻略をしなければ太刀打ちできません。大学の派閥を活用し、縦割りでの研究会・講演会がとても効果的でありました。魚釣りで例えると一人ひとり一本釣りでは駄目なんです。投網で魚を捕まえるやり方が、まさに派閥・縦割りで人選し組織化をして研究会・講演会というツール(道具)を活用することがベストであります。


 従いまして、糖尿病領域の先生に対して私の仕事は大学病院の教授先生のご専門領域での研究テーマに則した研究会・講演会を提案し、実施することであります。そして、世話人を誰にするのか?規模?時期?期間?招聘?など先生のリクエストに合うように執り行うことが求められておりました。研究会を通じ見知らぬドクターとの面識もできます。そして、私自身も閉会の挨拶をしますので更に面識が広がる仕掛けとなっております。先生方に顔を売る最大のチャンスであります。このように研究会・講演会を通じ教授先生を始め色んな先生と面識ができ、人間関係の構築を図ることによってビジネスチャンスが拡大する訳であります。勿論、大学と関係の薄い先生方には勉強会形式で小規模の組織化をすることにより万遍なく顧客をカスタマイズ(顧客志向)できる訳であります。私は組織化攻略が最も効果的であると思っております。何故なら、自社製品の宣伝をすることなく売れる仕組みを構築しているからであります。


 私たちは、今年のスローガンに『決断と実行』を上げさせて頂きました。今年立てた目標に向かい努力・精進をして参ります。そして、必ず決断を迫られる時がやって参ります。粛々と実行あるのみであります。


 法公先生は講演の中で『三宝の恩』についてお話をされております。三宝とは仏・法・僧のことを云います。本来、一切衆生は、この三宝の高く広く大きな無辺の恩を知らなければなりません。すなわち、仏の恩とは、仏は全ての衆生を我が子として一人残らず平等に救済して下さるものであります。その仏の大慈悲の救済に報恩感謝をしなければなりません。法の恩とは、法は諸仏の師であり、諸仏が尊いのは法によるところでございます。それゆえ仏の恩を報じるのであれば、法の恩を報じていくべきであります。そして、僧の恩とは、仏宝・法宝は必ず僧侶によって護り伝えられていく付嘱伝持な恩徳のことであります。法公先生は法の恩についてこう述べていました。『法恩に生きる者は活気が出る。そして栄え、幸せになる』ということであります。私たちは『三宝の恩』に感謝することを忘れてはなりません。そして、教祖・杉山辰子先生は『行住坐臥』 『南無妙法蓮華経』と唱えることの重要性を説かれております。そして、三徳『慈悲』 『誠』 『堪忍』の実践であります。「終始一貫功徳を積むべし」と申されております。法華経を通じ教祖様の尊い導きにより、私たちのあるべき姿が見えて参ります。私たちは、『積徳』の人生を歩むことを決断し、実行すべきであります。そして、健康寿命を延ばし、魂をピカピカに磨いて天寿を全うする。これこそ「すばらしき人生」であると疑う余地もありません。


合 掌


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