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世界平和を
大樹
すばらしき人生16

四月は新年度のスタート月であります。新入生、新学期、新入社員と新たなステップを踏み出す良い機会となります。多くの会社の人事異動もこの時期がピークであります。環境が変わるということは、新たな目標をセットする大切な時期であります。また、今までの自分をチェンジすることのできる唯一のタイミングであると思っております。そして、新たな自分を創造することが極めて重要となってまいります。


 何事も『新』には良い響きがございます。人生という軌道に対し、心新たな『夢と希望』を描き、固い決意をする大事な時期でもあります。故事ことわざで『少年よ大志を抱け』とあります、これは、若者たちよ、大きな志と夢を持ちなさい。そして、それを成し遂げるだけの力と若さが若者にはあるという励ましの意味であります。札幌農学校教頭のクラーク博士(アメリカ人)が明治初年に学校を去る時に学生たちに残したことばとして有名であります。


 物事、全て最初が肝心であります。初志貫徹と申しまして、まさにオリンピックが教えてくれる『記録』には、自分の能力をはるかに上回る目標設定をしていると思います。そして、その目標を達成するために、日々の努力は言うまでもありません。その結果、人間のつくりだした結果を上回る新記録の達成となる訳でございます。人間のすばらしい所は、常にポジティブであり、且つ、自分自身の記録への挑戦ができる所にあります。世界一になるという想いや願いがオリンピックの記録を伸ばす大きな原動力となってまいります。従って、多くの観衆に感動を与えることができるのも、懸命に自分と闘っている雄姿を共有できるからであります。しかし、必ずしも世界一になることがすばらしいことかというと、そうではないと思っております。ここでは記録を達成するためのプロセス(過程)が極めて重要となります。どんなことでも、人それぞれ目標を持っておられると思います。誰もが、将来への『夢』や『願望』は必ずある筈であります。先ず第一に、そうした想いは自分の潜在意識の中に芽生えるものであります。その潜在意識を顕在意識に変えることが自己実現につながって行くと考えております。自分は将来『こうなりたい』、『こうなるべきだ』と考えることが意識の顕在化につながってまいります。何事も自分自身の心に思い描くことで、将来の夢実現へのスタートとなります。そして、目標に到達するための惜しみない努力を積み重ねることにより、自己実現を手に入れることができると信じております。


 人間は、高い目標を立てれば、その目標に向かい精一杯、努力をするものであります。低い目標を立てれば、それなりの努力しかできません。従いまして、達成可能な上限の目標(自分にとって最高の目標)を立てることにより、より多くの成果が得られる訳であります。たとえ達成できなくとも、低い目標を立てる以上の成果が得られるのは間違いありません。そして、どうしても達成が難しい状況になったら、その時、下方修正すれば良いということであります。『臥薪嘗胆(がしんしょうたん)』と申しまして、目的を果たすために、どんな苦難や苦労にも耐えることが大切であるということです。人間は常に向上心と、直向きな努力を持たなければなりません。そして、高い目標を立て、努力!努力!努力!をすることであります。結果は必ず後からついてくると思っております。そして、決してあきらめないという真の強さも必要であります。高い目標に立ち向かう勇気と、どのように実行するかというプロセスが大事ということであります。


 さて、私の家はペットとして犬を飼っておりました。小学生の頃、西尾に住んでいた時、中型犬で雑種ではありますが、愛犬の『ボビー』を飼っておりました。そのボビーには愛着がありましたので、その記憶が鮮明に残っております。それより以前にも犬を飼っていたと思うのですが思い出せません。その当時、名犬ラッシーが茶の間の番組として放映されておりました。そんな影響もあり姉がとても動物好きでしたので犬を飼いたいと切望したためペットショップで買ったことを思い出しました。私たち家族は、どちらかと言えば犬派でございます。犬と言えば散歩は必須でありまして、いつも矢作古川の河川敷に連れて散歩しておりました。何故かボビーの従順で愛きょうのある所が、たまらなく好きでした。今でこそドッグフードというバランスの良い、犬の大好きな食べ物がありますが、当時は家族と同じ食べ物を食べておりました。味噌汁掛けごはんが毎日のメニューでした。犬は毎日同じ物を食べていても、何一つ文句も言わないので感心しておりました。番犬でしたのでよく吠えていた記憶もあります。しかし、犬好きの人をボビーはよく知っておりました。そんなボビーはみんなの癒し系でもありました。しかし、『生あるものは必ず死あり』と申しまして、いつか別れがやって参ります。犬は人間の六倍、年を取ると言われております。個人的な意見ですが、別れの悲しみを思うと、飼うことに躊躇する部分もありますが、犬自身も家族の一員と思っているようでありますから、ともに共存することは喜ばしいことではないかと思っております。確か、犬小屋も作った記憶がございます。とにかく何でも自分で作ってしまうというのが私の趣味でありました。


 最近、よく思うのですが、大自然の脅威を痛感しております。世紀末ではないのかなと思うほど、環境の変化を思い知らされております。このところの巨大地震、台風、爆弾低気圧、竜巻、突風、ゲリラ豪雨、大雪や様々な環境変化が生じております。人間の知恵の遙か及ばざる所で、環境破壊が進行しているのも事実であると考えられます。核問題、CO2問題、温暖化や様々な問題は、人間が作り出したものの副作用とも言えるでしょう。これらは、人間のエゴが自然破壊を生みだし、環境悪化を進行させていると考えざるを得ません。この地球上に人間だけが存在している訳ではありません。すべての動植物が共存共栄しなければいけないと思うのは当然のことであります。しかし、地球温暖化に対する解決策はあるものの達成不可能な目標でありまして、到底クリアできない現状となっております。どこの国も、他人事のように自然悪化を黙認しているような状況に思えてなりません。


 今後、未来の地球のために、人間は、もっと高く、深く、幅広い知恵を絞りだし真剣に取り組まないと手遅れになってしまうという懸念を隠しきれません。世界の国民一人ひとり、すべて自分のことであると思い真摯に受けとめ対峙しなければなりません。折角、平均寿命も日本は世界一となり、健康寿命も延びてきております。この、環境問題をクリアしないと、いずれ人間の寿命は短くなるのではとの懸念もあります。人間を取り巻くすべての環境が、快適でなければ健康を維持することが困難となるでしょう。早期に打開策や国民の意識改革が求められると思っております。


 私が製薬会社で営業(MR)をしていた時のことを少しご紹介いたします。静岡市のある基幹病院で成長ホルモン(GH)の口座ができずに必死にもがいていた頃のことです。小児科のドクターに新規口座開設を目標に訪問をしておりました。決められた訪問日の一定の時間に必ず伺っていたのですが、なかなか口座ができずに苦しんでいた時に、あることを思いつきました。私は口座が欲しくてたまらない状況で訪問を重ねても埒が明かないと感じた時、自分の立場というものを捨て、相手の立場に立って考えることが重要であると思った訳であります。定期的な情報提供だけでは駄目だと感じたのであります。先生のためになること、すなわち患者さんのためになることをしないと認知してもらえないと思いました。そして、患者さんのためになることというのは、どういうことなのかを真剣に考えました。あっ!そうだ!診察室で患者さんが待ち時間に読む本を提供しようと思いつきました。そして、小児科であり小さなお子さんが患者さんなので『ディズニーの絵本』が頭にひらめきました。親御さんが子供さんと一緒に読んでくれる本が最適と考えた訳であります。そして、当時、絵本は一巻から十四巻までありましたので、訪問の度に二巻ずつ外来用として提供をさせて頂きました。ドクターは女医さんでありまして、外来用の絵本には、とても喜んで頂き感謝されました。まさに、相手のニーズを掴み取った瞬間でありました。3回~4回目の訪問で新規口座開設となりました。ここで、先生のためになることばかり考えていると失敗してしまいます。(先生の利益)=(患者さんの利益)と考えることにより成立した訳であります。一例目は他社製品から切り替えて頂きました。勿論、弊社製品が優れていることもありますが、相手のニーズを読み取ることが大きな成果につながったと理解しております。全体で二十症例ほどの患者さんがおられましたが、殆んど切り替えをして頂きました。お蔭さまで全社会議では前年同期比2000%UPの有難いプレゼン(発表)もさせて頂きました。本当に感謝しております。


 4月8日はお釈迦様のお誕生日でございます。普通に考えれば、お釈迦様は「シャカ国」の王子様であります。何も苦労をして修行をしなくても、何不自由の無い生活ができるのですが、ここが凡人と違う所であります。本当の意味で真に『世界平和』を願ったが故、厳しい修行を行い悟りを開かれたと思っております。


 私たちが健康で安穏な生活ができるのも、法華経の尊い教えを実践しているからであります。三徳、すなわち『慈悲』 『誠』 『堪忍』を行うことで功徳を積み、徳の貯金箱に貯めているのであります。そして、私たちには両親がおります。そして、ご先祖様もおられます。自分は親、先祖に守られて生かされているということを、よくよく理解しなければなりません。そして、常に両親に感謝、ご先祖様に感謝、命あることに感謝をするということを決して忘れてはなりません。『積徳』をして徳を増やし、親の恩に感謝をすることが、自分の人生を大きく変えて行くことでしょう。


 不平、不満を日常生活において、決して思ったり、発言したりしないように心がけましょう。また、人が嫌がることも、しないようにしましょう。そして、嫌がらせを受けても決して相手を憎んではなりません。すべて自分の罪であると理解することが肝要であります。法公先生曰く『蒔かぬ種は生えぬ』ということであります。どうか、ご研鑽下さいますようお願い致します。そして、私たちは、『良い人』になるように心がけることが大切であります。小さな罪でも積もれば大きな罪となることでしょう。徹底的に『良い人』になる努力をすることが肝心と思います。


 前向きにポジティブに人生を生きた方が楽しく面白いと思います。人に良いことをするという惜しみない無償の努力が、人間としての魅力を際立たせる魔法の薬と思っております。どうか、自分の魂を一生懸命に磨き『すばらしい人生』を手繰り寄せて頂きたいと思います。


合 掌


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