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世界平和を
大樹
すばらしき人生7

故事ことわざで”一念岩をも通す”とありますが、どんなことでも一途に思いを込めてやれば成就するということ。また、物事をする時に、岩のように堅く大きな障害があったとしても、必死になって取り組めば、その壁を乗り越えられる。何事にも一生懸命、深く事に当たることが、成功への道という事になります。


 お釈迦様がおっしゃっている大切なお言葉に『壮大な岩が風にまったく揺るがないように、賢者は非難と称賛に動じないものです』とあります。物事を一途に深くやり遂げる事は重要ですが、賢者とは、自分を取り巻く環境において、一切動じてはならないとおっしゃっておられます。法華経の尊い教えの導きに則り、思考、行動、言動、感情を整え、ただひたすらに精進することが重要であります。精神的な強さ、いわゆる自制心が強くなければなりません。非難されても称賛されても動じない”心の強さ”が大切であると私は信じております。


 さて、最近、問題となっている地球温暖化について少し触れたいと思います。我々人類は文明の進歩において経済発展と地球環境を同時に考えて行かなければなりません。しかし、ここのところ自然災害が猛威を振るうようになり、人類はまさに自然界における邪魔者になってきているように思われます。経済発展をしていく上で技術革新と環境問題を総合的に考えなくてはなりません。ここでの問題点は、人間活動による温室効果ガスの増加により空気中の二酸化炭素の濃度が上がり、温暖化が加速的に進んだと考えられております。大部分は化石燃料が原因と考えられておりますが、熱帯雨林を破壊する焼畑農業による環境の変化も大きく加担していると考えられております。しかし、化石燃料が環境破壊するから核燃料なら良いという理論ではありません。核はもっと深刻な問題を抱えております。


 現時点で環境面から見ると、世界の平均気温はこの100年あたり0.67℃上昇しております。そして、世界の平均水温は100年あたり0.5℃上昇しております。この事により北極の氷が2050年には消滅するとの記事もございます。温暖化が進むにつれ環境が破壊され生態系に変化を及ぼすと考えられます。動物の生態系、鳥や魚の生態系に異変が生じる恐れがございます。また、海面上昇により水没する島も出てくると思われます。非常に厳しい環境が将来待ち受けていると思うと、次世代には更なる人類の知恵が求められると思っております。そして、人間一人ひとりが環境問題と向き合い、今できる事、できない事をよく考え、節電、節約、無駄の排除などエコライフやLOHASへの取り組みが不可欠と思われます。自然回帰も必要ですが、根底には物を大切にするという考え方を徹底しないといけないと思います。技術的には、あらゆる物をハイブリッド化し自然エネルギーへの転嫁が求められます。人間の英知を振り絞れば必ず道は開かれると思っております。


 残念ですが、かつての政権で二酸化炭素排出削減目標を掲げ本気で取り組んでいたように思えましたが、最近では全く議論されないのは悲しい限りであります。私たちは、自然界の中であらゆる物と共存していることを認識し、自然の恵みの恩恵を受けているのも事実であります。それぞれの立場を尊重することが大切であり、共存共栄、すなわち諸法無我を理解する事が大切であります。


 昔から地震、雷、火事、おやじは怖いものの代名詞でした。現在では、台風、ゲリラ豪雨、竜巻なども自然界の脅威としてしばしば起こります。これもやはり地球環境と密接に関連していると思われます。私が小学生の時でした。電気に興味があり、ラジオを作ったりして遊んでおりました。私の親友のA君が五年生の時にアマチュア無線(ハム)免許を取得しました。その影響もあり電気に興味を持ちました。私は無線の受信機を作り、ハムの交信内容を聞いておりました。いずれ私もハムの免許を取ろうと思っておりました。


 無線機にはアンテナが必要であります。私は本を読み独学でアンテナを作りました。確か7メガヘルツは波長が40mなので1/2波長の20mのアンテナが必要だったと記憶しております。西尾の自宅に20mの銅線を張り、両サイドには碍子を使い絶縁し、支えの棒は約10mの竹竿で作りました。不思議に感じた事は、電波は目に見えないものですが、結構いろんな周波数があり興味を覚えた記憶が鮮明に蘇りました。


 ある日、積乱雲が立ち込め空は真っ暗になり、今にも雨が降り出してきそうな雲行きとなりました。今日は雷雨になるだろうな・・・と思っていた矢先、閃光と同時に大きな雷鳴が響き渡りました。どこに落ちたのかなと思い周りを見渡すと、私の無線機が真っ黒焦げでした。あぁ!いけない、家に落ちた事に気づき驚嘆しました。ただ、ちゃんとアースも取っていたのですが、雷の威力を甘く見てしまった訳でありました。映画のような話ですが、本当に起こった出来事でした。幸いにして火事にならなかっただけでも良かったと思った次第であります。


 さて、人間関係とは生活の上で非常に重要なファクターであります。会社とは、ヒト・モノ・カネというリソースが必要であります。会社の健全化とは、そのリソースの使い方がとても重要であります。私が以前勤めていた医薬品流通会社は、利益の収益率が悪くリソースの使い方に問題があったように思いました。そして、12年間お世話になったのですが、会社を転職する事となりました。しかし、その12年間で印象的な事柄はとても人間関係が良好であった事でした。会社の先輩・後輩・同僚などとのコミュニケーションを十分とる事ができ、意思疎通が図られた環境でした。仕事の内容を強化するというよりは、先ず、社員の人間関係構築に軸足を置いていたように思われました。組織として機能するためにはお互いの信頼関係が極めて重要であります。その上で、仕事という厳しい戦場で戦う訳であり、協調性と信頼により難関を打ち破ったものでした。以前にも記しましたが、先ず自分の心を開き、短所や長所をオープンにし、自分を理解してもらわなければ信頼関係は生まれません。

 会社では仕事以外のイベントが数多くありました。定期的な同期会や月例ゴルフコンペ、夏は避暑地でのキャンプ、秋は社員旅行、冬はスキーと年がら年中、何かと行事がありました。まさに仕事というよりイベントにより人間関係を構築してきたようでした。まあ、とにかく強い組織を作るためには手段を選ばずといったところであります。私が会社で学んだ事は、よく遊び、よく遊び、そして、よく学ぶという事でした。


 どんな仕事でも”楽しむ”事が重要であります。楽しくなかったら”良い仕事”はできません。先ほどのリソースという面から見ますと、ヒトを育てる事は企業にとって極めて重要であります。ヒトの教育とは、相互の信頼関係が最優先されます。信頼が無ければ、人は真剣に対応する事ができません。教育においても同様です。何事もすべては信頼関係から第一歩が踏み出されると言っても過言ではありません。


 法公先生は常に信者様を信頼されておりました。また、信者様も法公先生を信頼し頼られたと思っております。家や家族の事は顧みず、信者様のご法座を大切に思われ、生涯現役で布教を行なわれました。誠にご立派でした。法華経の大いなる力を信じ、”悩み”や”苦しみ”など、ご苦労なさっている方々をお救いできる事の喜びを噛みしめ、また、その確実な成果が認められる事の充実感を原動力として、広宣流布に東奔西走されました。そして、”喜んで” ”感謝して”そして”楽しんで”布教活動をされました。まさに”すばらしき人生”であったと思っております。


 お釈迦様の説かれた『因果の二法』は2,600年に及ぶ永遠不滅の真理であります。私たちも、法華経の重要なエキスを吸収し、三徳『慈悲』 『誠』 『堪忍』を”喜んで” ”感謝して” ”楽しんで”実践しなければなりません。私たちは、この世に生かされている事に喜びを感じ、お蔭さまという気持ちを持てる事に感謝し、すばらしい教えを実践する事を楽しんで行きたいと思っております。私たちは皆、不沈の法公会という船に乗っております。これから私たちそれぞれが、どう生きるか、その”生き方”により、自ずと将来のゴールは決まってまいります。法華経という羅針盤を片手に自分の魂を磨くべく航海へと出航いたしましょう。


合 掌


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